土曜日。
用事(物品の購入)を済ませるため
4駅離れた繁華街へ向かう。
10時30分着。
1件目、10時開店のお店から先に向かう。
残念ながら在庫が無いため取り寄せとなる。
スマホに留守電設定をしているかは分からないが
折り返しをするから大丈夫と伝える。
2件目、商品数が圧倒的に少ない。
ネットで事前に調べていたが他の店舗に向かうしか無い。
すでに11時を過ぎている。
3件目の行きたい百貨店にも取り扱っていることがわかったので百貨店に向かう。
圧倒的に品数が多く、お目当ての商品が見つかる。
途中、あれも欲しかったと4件目の前に寄り道。
気づけば12時41分。
4件の用事は12時には済ませているはずが3件しか終わっていない。
少しだけ遅めのランチに行くことに決定。
パン屋とレストランの複合店。
入り口にはパンが並んでいて、主にテイクアウトの客が多い。
カウンターが約10席あり
その奥に、4人掛けテーブルが2席、2人掛けテーブルが2席。
1番奥の4人掛けテーブルには男女2人組がランチを食べながら談笑をしている。
その横に座る。
先ほどの男女は付き合って間もないのか少し会話がぎこちない。
スープ、前菜、メインのグラタンを食べる。
前菜にはパンが4種類。どれも美味しいが一つはクセがある。
先ほどの男女は相変わらず会話がぎこちない。
ランチを食べ終えたようで会話をするしかないため会話の量は増える。
こちらも食べ終えたため、否応無しに会話が聞こえてくる。
出身地はどこ?
大学はどこ?
サークルは?
どんな音楽を聴くのか?
ん?これは付き合ってないどころか。
初めて会ったぐらいではないか。
何も知らないからとりあえず当たり障りの会話
相手を持ち上げ、自分を自虐する
お互いがお互いを褒め、自分自身を自虐する。
いつまで経っても会話がぎこちない。
だって、たぶん、初めてのデートだから。
緊張感のある空気がこちらまで包み込んでくる。
会話から緊張感が伝わり、
会話が途切れればどうすれば良いのかわからないとなんともいえない空気が流れる。
隣の男女は緊張をして吐きそうになっているかもしれないが、
隣で気になって聞いてしまっているこちらも緊張で吐きそうになっています。
うまくいって欲しいがこれ以上、この空間にいることは不可能です。
この2人にとって「不倫」は1番思いつかない言葉なんだろうと思い店を出る。
出来ることならさらっと奢って店を出たいが
そんなに大きくない店舗なので、レジでの会話が聞こえてしまう。
奢る=会話を聞いていた変な人でしかない
お二人の成功を祈る。