読了
安楽死を遂げた日本人
宮下 洋一
小学館
ISBN978-4-09-389782-2
https://honto.jp/netstore/pd-book_29669482.html
NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」を観て
正確には残り10分程度しか見られずこちらの書籍を購入。
元々、安楽死については肯定派である。
番組では、書籍にも出てくる「小島ミナ」さんが
姉妹と共にスイスに到着し、医師との面談や姉妹での笑談。
ベットで横になり最期を迎える。
テレビを通じてではあるが人が死ぬ瞬間に向き合うという
貴重な体験となりました。
呆気ないというか、何が起きたのかわからない。
姉妹や医師の行動から死んだのだとわかったと思う。
その後、同じ病気を発症したが生きることを選んだ患者が
紹介をされた。
「小島ミナ」さんはMSAだったとのこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/多系統萎縮症
視聴中は多分ALSだろうと予測。
宇宙兄弟を読んで仕入れた知識しかないが、
宇宙兄弟を読んでいる時には、自分が発症した時には
動けなくなる前に安楽死を選びたいと考えていました。
しかし、今はわからない。
家族がいる。
やりたい事、やらなきゃいけない事がまだたくさんある。
逃げることで楽に生きてきた人生なのでお粗末でしかない。
読了し、気になったところを下記に羅列
日本人の安楽死希望者は橋田寿賀子のように、「寝たきりになって人に迷惑をかけるぐらいなら、その前に安楽死を選びたい」と口にすることがある。
1991年、日本で初めて、医師による「安楽死」が患者に施され、舞台となった病院である。同病院に勤めていた当時34歳の医師が、度重なる家族の要求を受け入れ、意識不明に陥った癌患者に塩化カリウムを投与したことで、95年に懲役2年執行猶予2年の有罪判決を受けた。
一つは、安楽死と尊厳死の違いを、もっと国民に理解してもらうこと。そしてもう一つは、「安らかで楽な死」は、安楽死だけでなく、暖和ケアでも実践できることを知ってもらうことだ。
横浜地裁の判決では、安楽死が認められるために必要な四要件を公表している。
(1)耐え難い肉対的苦痛がある。
(2)死が避けられず、その死期が迫っている。
(3)苦痛を除くための法法を尽くし、代替手段がない。
(4)患者本人が安楽死を望む意思を明らかにしている。
私自身、【生きる】ことに対して決して諦めているわけではないのです。ただ、テンコ盛りの苦痛を感じながら、周りの人間にも多大な労をかけ、生きていくその意味をどうしても見出せないでいるのです。
死とは、その人が送ってきた人生の集大成のような気がする。
安楽死について、全く何も考えたことがないわけではないが、
実際には死が近づいたと感じた時はなく、死について
真剣に考えたことが無い(考えられない)ので、
実際に死を感じる、余命を宣告されないと考えたり出来ないし、
決断なんて出来ないままだと思いました。
なぜ、自分が安楽死について興味があるのか。
宇宙兄弟で取り上げられた「ALS」かなと思っていたが、
漫画の中では死に向かっていくが治療方法を探ることがメインと
なっており「安楽死」については触れられていない。
読みながら記憶を辿っていくと
アメリカ横断ウルトラクイズではないかと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/アメリカ横断ウルトラクイズ
幼少期の頃に毎年楽しみに観ていました。
優勝賞品として「人体の冷凍保存」であり、未だに覚えています。
当時は、毎年優勝賞品がショボいなぁと思っており
特にこれは嬉しくないと思いました。
他にも何となく覚えているものもありますが、
これだけは、最後に横になり冷凍保存されていく映像が
焼き付いています。
調べてみると、第13回の優勝賞品で正確には
「人体冷凍保存の権利」のようです。
多分、初めて人間の死を操作することにふれた機会だと思います。
詳しくは下記YouTubeで
読了し、人間の生きる意味
死ぬことを選ぶに至るまで
など、生きて死ぬ上で、今考えるべき事を
教えてくれました。
こちらは続編であるため、
「安楽死を遂げるまで」を先に読んでみては